今回のテーマは数の問題で、和を活用した問題です。これまで数の和、差の基本的なところを学びましたが、和の考え方を活用して問題を解いていきます。
この記事はうちの子が3年生で学習した算数を振り返り、解説を備忘録的にまとめておこうというシリーズ。教え方は学校の先生、塾の先生、親など教える人それぞれだと思いますので、参考程度にみていただければと思います。
中学受験 は算数がキモといっても過言ではありません。論理的思考はどの教科を学ぶにおいても重要となる、鍛えておくべき力だと個人的には思っています。
問題・解答はPCで作図するより手書きが一番早いので、手書きでまとめています。少々見辛い箇所もあるかと思いますが、ご了承ください。
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表や図を書く力をつける
第一回目に和・差、第二回目に差と来たので、三回目は和を活用した問題を説明していきます。
小学三年生では器用に問題を解くより、泥臭く解いていくことに注力します。大切なのは実際に数を書き出したり、表を書いてみることです。
書き出すことで、問題の答えに近づけない場合もあれば近づける場合もあります。どのような問題の時どのような表や図を書けば答えにたどり着けるのか、どういうパターンがあるのかを学び、引き出しを増やす事が大事です。
問題1 表を書いて和を調べてみる
問題
機械的に教えるのであれば、全部足して云々・・・となるのですが、3年生のうちはしっかり表を書いてみましょう。3つの整数がわからないのであれば、小さい順にA、B、Cにして考えてみます。
解答
小さい二つを足せば一番小さいのでA+Bは16、大きい二つを足せば一番大きいのでB+Cは30、この辺りは直感的に理解できるようにしておきたいです。
また、大事なのは間違ってもいいので、自分で式や表を書いてみることです。それが線分図なのか、表なのか、式なのか、数字の羅列なのか。
教える側も答えの表を教えるのではなく、表のヘッダ部分だけを書いて中を埋めさせるとか、表のバリエーションを教えてあげるとか、子供に考えさせる余地を与えます。これで問題を解くためのアプローチをまとめる力を養っていきます。
そして、書きまとめたアプローチに対して工夫・解析していきます。この問題では書いた表を眺めて記号側を全部足してみる、数字側も全部足してみるという工夫に気づけることが大事になります。工夫のバリエーション増えればそれがそのまま算数力になると思っています。。
このように、私は算数は解法へのアプローチをまとめる力+工夫のバリエーションの豊富さで決まると思っています。
問題2 足りないものを足してみる
問題
席が余っているというのが難しくさせています。こちらもバスの絵を書いてみてイメージをつかんでから、考えるとよいと思います。
解答
前の問題は全体を足して解きましたが、今回は満員まで人を乗せるために乗客を足しています。20席余ったらな定員は何人かというのを調べています。
つづいて、バスの定員がわからない、けど全体の定員がわかるので、線分図です。数が大きくなると数を適当に決めて解くのは辛くなってきますが、線分図の便利さを身にしませるために、適当に定員を決めて泥臭くといてもいいかもしれません。
問題3 書き出してみる
問題
数の和というテーマからは少し指向が変わります。じゃんけんの結果を実際に書き出してみましょう。AとBの点差が4点だから・・・とかこざかしいことを考えるのは不要です。
書き出した結果をしっかり足していけるかというのも重要になります。
解答
Aは26点なので、最大8勝できます。8勝の時、2敗で26点。でもその時Bの点が合いません。なので次はAの勝ち数を一つ減らして考えます。Aが7勝5敗とした時、Bの点数が22点となり合致します。
解いていく中で、「点数が同じなら勝を一つ減らすと負けが2回増えるんだなぁ」とか、「勝と負で2点差がつくんだなぁ」とか規則性に気づけるとより良いです。
まとめ
一見、三年生には難しい問題のように思いますが、最初の考えだしが正しければ比較的容易に解答までたどり着ける問題でした。
苦労してやり遂げた事に対して、「こうやれば簡単だよ」と教えてもらって目から鱗という経験があるかと思います。そのありがたさがわかるのは苦労してやり遂げたという前提があるからです。
低学年の内に、実際に、書き出して、数えて、泥臭く、苦労して、問題を解いた経験を持っておくと、同じ「こうやって解くと簡単だよ、やりやすいよ、こんなやり方があるよ」という説明が何倍にも重く、しみいるものになると考えています。
そういった観点から、低学年の内は泥臭く解かせつつ、本質を教える算数教育ができるように心がけています。。
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